ヨシュアのGeek Diary in Board Game & Metal

趣味に関する個人的感想をだらだら書いていくブログです。

"Pendulum" Design Diary和訳その3

おはこんばんにちは。ヨシュアです。

PendulumのDesign Diaryの続きを和訳していきたいと思います。

 

その2

boardgame-music.hatenablog.com

 


 

原文へのリンクは最下部へ 

 

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2020/7/4 ワーカーがどうやってなにをするのか

 

7/2(その2)の投稿で砂時計がどうやってターンレスな同時プレイを実現しているかについて書きました。本日はワーカーが何をするのか、またどうやって行うのかを説明していこうと思います。

 

この写真はメインボードが複数の異なるエリアに分かれているのかを表しています。

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一旦、中央上の赤いエリアと左下の羊皮紙のエリアを無視してください。この2つのエリアはワーカーを置くことには使いません。残りの3つのエリアには上下で同じものが書かれています。(筆者加筆※この時、横一列に並んだワーカーを置くスペースを便宜上アクション列と呼びます。原文では後ほど出てきます。)

Travisが以前の投稿で述べたように、一つの砂時計がそれぞれのエリアに使われ、砂時計をひっくり返したりして2つのアクション列を行き来します。

 

プレイヤーは砂時計の置かれていないアクション列にのみワーカーを置くことが出来ます。こうしてプレイヤーは他のプレイヤーと同時にワーカーを置けますし、考えが変わった時にワーカーを動かすことが出来ます。

 

アクション列にはいくつかのワーカーが置けるスペースと一人しかワーカーが置けないスペースがあります。そのどちらに於いても、プレイヤーの持ってる"グランデワーカー" (ワイナリーの四季にあったような)はすでにワーカーでいっぱいになってるスペースにも置けます。

 

砂時計が時を迎え、裏返した時、すなわちもう一方の列に砂時計が移った時、そのアクション列に置かれているワーカーはそのアクションにロックされます。ワーカーがロックされてる時、コストを支払うことで、ワーカーをその下に移し、そこに書かれている利益を獲得できます。コストがどうしても払えなくて利益を獲得できないこともありますが、他のワーカーを駆使して必要なコストを確保することができます。

 

下の写真は数個の青ワーカーが同じアクション列にいる状態です。

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グランデワーカーがコストの必要のないアクションスペースにいます。そして、下に動かすと獲得する利益は1 Vote(1投票)です。右の通常のワーカーは4 Military (4軍事)を払って、1 Providence card(州カード1枚)を獲得した後です。Providence cardは後ほど説明するエンジンビルドに使われる要素の一つです。

 

ここまで紹介したのが、このゲームに置けるワーカープレイスメントです。また、なぜワーカーに木材ではなくプラスチックを採用したのかという質問を受けます。私は木材の方を好みますが、いつもFumigation lawsという法律に悩まされます。この法律はオーストラリアに木材を輸入した際、その木材を燻製にしなければいけないという法律です。プラスチックを使うことによって環境への懸念が生じることは当然理解しています。しかし複数の材質のコンポーネントを製造することは環境へ負担がかかるので、我々はこの影響を最小限に抑えるために、再生素材を使用したり、使い捨てのプラスチックをなるべく使わないように努めています。(特にボードゲーム本体のシュリンク

 

それでは本日の投稿はTravisのデザイナーとして最初期の頃について記して終わろうと思います。

 

リアルタイムストラテジーゲームという個別の挑戦に加えて、Pendulumは私が初期の頃に設計したゲームでした。最初のバージョンはゲームデザインについて学んでる最中に作ったもので、率直的に言ってひどいものでしたが、幸運にも私には被害者になってもらう友達がいました。リアルタイムゲームについて学んだ最初の講義を振り返ると、こんな感じの内容でした。

・プレイヤーが読まなければいけないテキストをカードに書くな

・休みなしで10-20分以上プレイするな

・プレイヤーが他の人に資源を渡すようなことをさせるな

・他のプレイヤーのものを調整させるな

最初のバージョンのゲームはこれらをもれなくすべて含んでおり、本当にカオスだった。

 

デザイン上の欠点はあったものの、最初のバージョンはプレイヤーが楽しめるコアとなる要素を含んでました。ゲートメカニズム*1と砂時計が自然に上下反転するシステムは、余計なジャンクをそぎ取る必要があるものの、プレイヤーは自分のゲームの流れを自分で決めることができるというユニークな体験をもたらしました。これは他のリアルタイムゲームにはないものです。そしてもちろん、他のプレイヤーがターンを終えるのを待つ必要がないので、常にゲームに参加してる感覚を与えます。

 

砂時計の数や長さについて初期から幾度も試行錯誤しました。他のプレイヤーを待たなくてもよいのは素晴らしいことですが、ただただ砂時計が時を刻むのを待つのも面白くはないです。ただ時間を待つことに退屈していると思わせないように、また逆に時間に押しつぶされないようにするために、デザイン面で継続的な取り組みが必要でした。」

 

Travisありがとう!そして読者の方へ読んでくれてありがとう!よい週末を!

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ワーカープレイスメントの全容が明らかになりましたね。

思ったよりもリアルタイム感強めで60-90分やるのは少し大変そうかも?でもその分楽しそうですね。

 

 

 

ゲームの概要についてはこちらへ 

boardgame-music.hatenablog.com

 

原文はこちら

stonemaiergames.com

*1:締め切りが来ると操作できなくなるシステムかな?